高血圧性臓器障害。
高血圧として管理していく上で高血圧性臓器障害の評価が必要です。
高血圧性臓器障害とは、高血圧による障害が各種臓器にみられるかというものです。
例えば
●眼底検査:眼底の細い動脈を直接観察し高血圧性の変化、動脈硬化性の変化の有無をみます。
●心電図:心電図で高血圧性変化の波形があるかみます(平坦T波、高電位など)。
●尿検査:尿蛋白の有無をみます。蛋白がでていれば腎臓の障害があると考えます。
これらは昔から使われているもので、例えば仙台市の特定検診、基礎検診にも含まれている項目です。
これらに変化が見られれば既に障害が存在しますので、よりしっかりと血圧を下げる必要があります。
変化がなくとも、今後障害が出てこないようにしっかりと血圧を管理していきます。
もっと細かく評価するには
●脳MRI:脳動脈硬化の有無、症状のでない小さな脳梗塞の有無をみます。
●頸動脈エコー:首の動脈を直接観察し動脈硬化の有無をみます。
●心臓超音波検査:心臓の壁の厚さや拡張障害の有無をみます。
●脈波伝達速度:動脈の硬さの評価。
●尿微量蛋白(尿アルブミン):腎障害、動脈硬化の指標となります(保険診療上は糖尿病のみ適応ですが)
等々多くの指標があります。
この辺は高血圧患者さん個々の背景をみて必要に応じて当院もしくは専門施設に紹介し行っています。